社会疫学チームin 十日町!
初めまして、社会疫学チームの秘書をしております、まなべと申します。
活動内容、教室の様子や事件?などなどアップさせて頂きます。よろしくお願い致します。
玲子先生が振ってくださったように、社会疫学チーム、行って参りました、十日町。昨日?ですよね。。雪が凍ってがりがりいう道を車で走らせ大学集合早朝6時、ほとんど記憶がありません、、
なんの調査かと言いますと、、、
「H28年度〜H30年度農林水産政策科学研究委託事業 農村活性化事業が農村高齢者の健康維持と地域の健康と豊かなソーシャルキャピタルの醸成につながることを実証する研究」。ちょっと固いですね。これを「いきいき健康調査」とユーザーフレンドリー?に軽く変化させ、十日町飛渡地区の高齢者を対象にした健康調査を実施しました。
AM8:00 飛渡公民館到着。まずは入口の雪かきからと張り切っていたのですが、除雪車の方が一歩早かった。作業員さん、感謝です。
高齢者の朝は早い、、8:30からすでに人が集まってまいります。それでもさすがプロ集団、いっきに業務モードです。
9:30 挨拶、説明終わり、調査開始です。こちら認知症検査ブース、しきりは障子、ナイスアイデア!
新潟大学教育学部村山教室による運動機能測定。元気いっぱいの学部生、院生、礼儀正しく体育会系の応対が気持ちいい!
活動量計の説明と装着方法の説明。東京医科大学から遠路はるばるお手伝い頂きました。
そして気付きました、、なぜか皆さん笑ってます。。解析前の中間報告、はい、みなさん、とても元気です!
十日町とのお別れ前に、妻有ポークをいただきました!じんわりおいしいお肉にほっぺがおちました。
「いこて」(新潟弁で、「いこーよ」)おしゃれでロハスなお店です。→http://www.hachaikote.com/
今回の調査は、きめ細やかな調査環境設定に尽力下さった十日町市役所、院長自ら参戦してくださった十日町病院、教育学部との学内連携、それぞれの連携が相乗効果を生んで、期待以上の成果につながったのだと思います。
とにもかくにも参加者、スタッフ、みんな笑顔でした!
本プロジェクト、今年度はパイロットフェーズです。来年度からいよいよ本調査が始まります。
プロジェクトの詳細報告、結果などは雑誌や論文、HP等で随時発信していく所存です。
今後とも、よろしくお願い致します。
1月16日(月) ラボ(教室)ミーティング
昨日のラボ(教室)ミーティングでは、以下の点について進捗報告とディスカッションがありました。
*ミャンマーのインフルエンザウイルスの分離状況。2016年の雨期に採取された検体です。遺伝子解析の状況も確認しました。
*RSウイルスの検出状況。最近、キットと当教室のPCRの一致が悪いようなのでその原因をさぐる、または新しい実験系を立てる。
*日本のインフルエンザ。昨年末に受領した検体がなぜかウイルス分離できないので、新しい検体が来たときに分離率を確認。もしかするとA/H3N2(香港)なので、現在当教室で使用している細胞で分離がむずかしくなってきているのかもしれません。こちらは世界的に同じ傾向がみられています。
*薬剤感受性試験のセットアップ。これまでSigmaという会社の非常に高価な試薬を使っていましたが、スイスの会社で同じ試薬を安価に販売していることを感染研の先生から聞いたので、それを試しています。結果は上々で、ノイラミニダーゼ阻害剤の薬剤耐性試験が少しお財布にやさしくなります。
*大学院生の卒業論文の進行状況と、図表の確認。
*社会疫学チームは新潟県内(阿賀町、十日町)のソーシャルキャピタル調査に奔走中。
研究を続けていき、論文をたくさん出しましょう!
近いうちに教室HPを新しくしようと思っており、その準備も進めています。
2月中旬までにはアップしたいと思います。
海外のお土産と大雪
新潟地方は、大変な大雪に見舞われています。
さて、その雪の中、突然買いに行ったものがあります。
何でしょう?
ローソクです。
近々アメリカの知り合いに会えそうなので、イースターによいかな、とか、ミャンマーでは停電もあるからちょうどいいかな、と思っています。
こんな感じで「とっきっき」(新潟県のマスコット)もあります。
新潟市内の岡田蝋燭店というお店で売っています。
↓
http://okadarousoku.ecweb.jp/
ご家族でやっていてあまり宣伝していないそうです。一つ一つ手書きです。
卵型のろうそくは、金魚や、サクラ、門松など季節を感じさせるものもたくさんありました。オリジナルなのだそうです。
土曜日に自宅からとりました。この日はあまりにも雪がひどく、吹雪くので家から出れませんでした。
今日は、自家用車のうえに40センチ近く積もっており、大学に来るのに30分近く雪から車を掘り出してきました。
新潟大学の職員と教員の皆様、そして受験生のみなさん、こんな雪の日にセンター試験とは大変なご苦労と思います。必勝を祈願しております。
2016年を振り返る その2 修士1年の田邊君 ミャンマーデビュー
2016年9月24日から10月1日までミャンマー出張にいきました。
今年入学した修士1年生の田邊郁望君に同行してもらい、IDRCラボの機材の稼動をしました。
昨年度より、ヤンゴン国立衛生研究所の新潟大学のラボの整備をはじめ、ゼロからのスタートでしたが、渡部拠点長、国際保健のメンバーの奮闘でようやく機材がそろい、PCRが可能な状態になりました。
そして、栄えある使いおろしを、今年入学した修士1年の田邊君がやってくれることになりました。
田邊君は海外初デビューにもかかわらずいきなり大任を任せられましたが、それは、日々国際保健のラボで春からみっちりラボワークに取り組んできた甲斐あり、もうすでに後姿がさまになっています。
今回は正味3日間でNHLでのインフルエンザ検出に関連する以下の実験を行ってもらいました。
*RNA抽出とcDNA合成 (遠心機、インキュベータの稼動)
*コンベンショナルPCR A型、B型インフルエンザ検出 (サーマルサイクラーの稼動、ゲル泳動、UV撮影装置)
*リアルタイムPCR 感染研の検出マニュアルにあるTaqMan probeによるReal Time PCR (リアルタイムPCRマシーンの稼動)
すべて順調に行き、PCRもリアルタイムもうまくかかることがわかりました。実はUV撮影装置がうまく動かなかったのですが、12月に保環研の田村先生がうまくゲルが写るように調整してくれました。
田邊君、本当にありがとう!!思い込んだら試練の道を♪、春からの当教室の猛特訓にもめげずよくがんばってくれました。異なる環境でできるということは田邊君の力が本物だということです!
田邊君を日夜指導してくれた大学院生の日比野君ありがとうございました。
ミャンマー料理も問題なくたいらげ、アダプトできていて将来有望です!
滞在中、ヤンキン小児病院、岡山大学の留学コーディネーター事務所にいったり、日本大使館にいったりと忙しい日々をすごしました。
実は私は田邊君が一生懸命実験しているときに、ぎっくり腰でホテルで起き上がれずにうなっていました。
体位変換もようやくで、朝食を食べ逃したため、ついにお土産に持ってきた新潟の百花園の「最中」を食べて飢えをしのぎました。夏から、二本の論文を書き、ちょうど最後のリバイズが数日後に締め切りを控え、精神的にも肉体的にも限界だったのかもしれません。
成田空港でシップとピップエレキバンを買ってきてくれた石田特任助手ありがとうございました。
さて、腰もようやくなおり、田邊君のタスクも終わったので、ホテル近くの涅槃仏に行きました。
チョッテージー(Chauk Htat Gyi)です。
全長70メートルもあるというミャンマー最大(たぶん)の涅槃仏です。
ミャンマーでは生まれた日の曜日を守護神(仏?)とする習わしがあります。
田邊君も何曜日かの神様(仏様)に水をあげて何事かいのっています。
ミャンマーでの感染症研究にご協力いたける方、いってみたいという方、ぜひご連絡ください。
齋藤玲子(教授)
jasmine@med.niigata-u.ac.jp
↑帰りのヤンゴン空港です。
ミャンマー拠点のHPも合わせてごらんください。
http://www.med.niigata-u.ac.jp/idm/
修士課程を目指している方!三次募集で入学者募集中
出願期間:平成29年2月6日(月)〜2月8日(水)
試験日:平成29年3月3日(金)
入学は、平成29年4月からになります。
医学部のHPには出ていないようですが、出願要項は以下のPDFをご覧ください。
http://www.med.niigata-u.ac.jp/contents/graduate_school/master/document/H29_bosyu.pdf
当教室の研究分野である
*インフルエンザ、RSウイルスなどの呼吸器ウイルスの実験や疫学研究
*ミャンマーなど東南アジアの国の感染症
*地理情報システム(GIS)
*ソーシャルキャピタルを中心にした社会疫学
に興味があり、修士課程を考えているかた、ぜひ三次募集で受験ください。
齋藤玲子(教授・教室代表)
e-mail:
jasmine@med.niigata-u.ac.jp
までぜひご連絡ください。
1月10日ラボミーティング
今年初のラボ(教室)ミーティングが1月10日(火)に行われました。
インフルエンザの検査態勢
年末年始に各地で調査いただいたRSVの検査
などについて確認しました。
学校の冬休みも終わり、インフルエンザの本格的なシーズンになって来ます。
当教室では、インフルエンザの
*型・亜型判定
*遺伝子解析
*NA阻害剤薬剤耐性
*ワクチンの効果(抗体価、発症予防効果)
について調べています。
バイオセーフティの問題で人のインフルエンザのみを扱っています。
今年はA/H3N2の流行なので、ワクチンが効きにくかったり、高齢者で重症化したりすることが懸念されます。
当教室ではインフルエンザのワクチン効果(ワクチンでどのくらいインフルエンザの発症が抑えられるか)という解析も始めました。昨年の結果は、大学院生の卒論としてまとめています。
ことしはどんなシーズンになるのでしょうか。
1月12日(水) 抄読会
当教室では、毎週水曜日18時から、抄読会という論文の輪読会を行っています。いわゆるJournal Clubというものです。
社会人大学院生も集まって頂き、毎週交代でリサーチトピックの論文を紹介して貰うものです。
1月12日は、
「小学校欠席者数に基づき感染症流行の時空間解析ー2009年の新型インフルエンザを対象として」
片山ら
GIS理論と応用 2012年 12(2):59−70
について紹介がありました。
東大の先生方が2009年のパンデミック時の仙台の学校での流行の実データを使い、欠席者数予測についてモデルを構築したものです。
学校でのインフルエンザ流行が、地域の流行拡大につながるので2009年を検証することは重要です。データがきちんととれている日本から今後もパンデミックの評価が出るとよいですね!