南相馬レポート2012.1.7〜1.8

この土日に南相馬に行ってきました!
昨年8月からチームとしては十数回、個人的には10回に届かないぐらいの回数でしょうか(数えていません)、ともかく、昨年から継続的に南相馬市へ行き、教室として調査や協力を続けてきました。

今までは忙しさにかまけて、報告を書くことができませんでしたが、少しずつレポートして行ければと思っています。

南相馬への協力・調査は新潟大学アイソトープ総合センター(RIセンター)のプロジェクトを軸として、国際保健学教室としてGIS(地理情報システム)を使った協力を行ってきました。

RIセンター開発の車載GPS動線量測定器を使い、南相馬市内の道路を走り回ることにより、放射線の強さを測定し、地図を作成し市にフィードバックするという方式をとってきました。
特に、南相馬市福島原発から20-30kmに位置し(一部は20km圏内で現在も立ち入りできない)、放射能汚染の影響に対する不安が強い中、避難した住民が安心して帰宅できない現状があり、特に、子供に対する放射線の影響が心配であるという不安の声が多いとのことで、プロジェクトチームとして、通学路の状況を分かりやすく市民に示すために、車載測定器を使った通学路モニタリング&マッピングを開始し、継続してきました。

市内・小学校区内をぐるぐると車で走ることによって、線量率データを蓄積し、市民に公開するという試みは、30km圏内において震災・原発事故後、最初に再開した原町第一小学校、原町第二小学校、大甕(おおみか)小学校の校区において優先的に行われ、結果は南相馬市のホーページに掲載されています。
地図はこちら→ 小学校の地図

今回の調査ではこれらに加えて、太田小学校、石神第一小学校、石神第二小学校、石神中学校の通学区を中心に行い、地図も現在作成中です。
少しでも南相馬市の方々のお役に立てる調査ができればと考えております。

また、この他にも、放射線についての詳しい知識が必要な数々の問題について、RIセンターのスタッフを中心に、支援活動を展開中です。

今回は原町第一小学校の遊具の除染業者との打ち合わせを行いました。↓

新潟大学から南相馬市までの道のりは新潟から磐越道を使い、郡山で東北道に乗り換え、北上して福島市内で高速道を降り、東に向かって山を越えていくという道のりで、距離は230kmです。
高速道路が大半なのですが、新潟から会津若松までは片側1車線の高速道路で70km規制です。また、福島から南相馬への道のりはほとんど山道です。このため、片道およそ4時間かかるのです。
当初、というか最近まで、ほとんど日帰りで行ってきたプロジェクトですが、雪の時期になってから宿泊しての調査となりました。というか、早朝や夜の山越えはとても危険です。
今回も、土曜朝出発の時点で磐越道は安田-津川間で事故のため通行止め。幸い、通過前に開通したのですが、道は凍っていて轍の中で滑りながら走るような状態で、冬の高速道の危険を感じました。
やはり、日中に移動できる泊まりでの調査がベターです。


快晴の中の磐梯山。日中なら運転も安全。

ところで、最近、常磐線の一部再開に伴って営業が再開された原ノ町駅の前にあるホテルにチームで宿泊したのですが、一日目の夜に夕食のために外に出ました。

町は何となく寂しい感じでしたが、セブンイレブンの前にイルミネーションツリーが立っていてきれいでした。

↑きれいでした!

何よりも、浜通りは晴れていて、放射冷却のせいか、ともかく寒かったです。

入ったのは日乃本という居酒屋さん

中はけっこう賑わっていました。



ここで食べた鳥の唐揚げと軟骨の唐揚げがとても美味しかったです!(食べログではありません...)

南相馬をはじめ、福島県での支援活動は、現地の方々の不安や不便を考えるとまだまだこれからです。

(by Yugo)