ミャンマー渡航


今回のミャンマー渡航で経験したことを簡単に書きたいと思います。

ミャンマーは東南アジアの西端に位置する国です。
医療レベルは低く、まだまだ医療に対してのサポートを必要としている国の一つです。

今回、私は新潟大学名誉教授の内藤先生が2000年から支援活動されているプロジェクトに同行させていただきました(現在は国際保健学教室の斎藤先生がプロジェクトリーダーを引き継いでいらっしゃいます)。


〜2013.9.16〜
ミャンマー渡航した日から一夜明けたこの日は、ヤンゴン小児科病院、ヤンゴン総合病院で行われている実際の臨床現場、NHL(国立保健研究所)のラボを見学させていただきました。

初めはヤンゴン小児科病院 へ。


ここで行われていた治療環境は、写真の通りにオープンエリアでの対応になっていました。疾患別にエリア分けされてはいなく、一つのエリアにデング熱HIVの患者がいる現状でした。

日本ではオープンエリアにすべての入院患者が一緒にいることは考え難いですよね。

また日本での病気の診断のように十分な検査ができないのも、理解はしておりましたが、実際に目のあたりにしますと衝撃でした。


ヤンゴン小児科病院の検査室も内藤先生方が技術、物資、情報の提供を続けていらっしゃいます。

今回は顕微鏡の提供です。


午前中の最後にnational health laboratory (国立保健所)へ行きました。


私には試薬を届ける仕事がありましたので、無事に届けることができて一安心です。 
ここではインフルエンザウイルスの解析を行われているラボについて、ご説明いただきました。


研究を行うための機材が揃ってきています。


部屋はNUCLEIC ACID EXTRACTION ROOM、MASTER MIX ROOM、THERMAL CYCLER ROOMに分かれていました。コンタミのリスク回避の為ですね。

研究を行うスペースは十分に確保されていましたが、試薬をサプライし続けなければ、ウイルスの検出も十分におこなうことができないそうです。

実験を行うためには、多くのお金が必要になります。
コスト削減も今後の課題の一つですね。


この日の最後はヤンゴン総合病院へ。



ヤンゴン総合病院にも抗体の提供をしていらっしゃいました。
自力での抗体調達は難しいようですね。


病棟の視察では、付添いの方が通路で座っている方をよく見かけました。

〜2013.9.17〜
午前中はヤンゴン第二医科大学へ。
ヤンゴン第二医科大学とは協定を結ぶ予定になっております。

外科部長などの多くの先生は女性の方でした。
ミャンマーでは、女性は男性よりも医療に対する意識が高いと伺いました。

日本との違いをまた発見ですね。


午後はJICAの見学へ。

ミャンマーのJICAではエイズ結核マラリアについて対策の遂行中でした。
この度はエイズの対策についてご説明いただきました。

現在の感染状況もまだまだジェネラルでは、性感染症が多いようです。
プロジェクトは安全血液にフォーカスして活動していらっしゃいました。


〜2013.9.18〜
この日から、ヤンゴンからネピドーへ移動。
朝5時半にチェックアウトを行い、空港からネピドーへ。


この日の午前中は、保健省にて大臣との会見。

斎藤先生が私たちの研究室で行っているミャンマーのインフルエンザの解析結果についての報告。その後、今後についての話し合いが行われました。
インフルエンザ以外のウイルスも解析して欲しいとのことでした・・・ラボチームの皆さん!頑張りましょうね。


午後からは移動。
約3時間車に揺られてピン・オー・ルウィンへ。


マンダレーに近づくにつれて、道路の舗装がいきとどいてなく、動物(牛!ヤギ!馬!犬!!)をよく見かけるようになりました。



バイクで移動している人は、ヤンゴンと比べて明らかに多く見かけました。

移動は疲れますね・・・。
ミャンマーは緑が多いから景色で癒されます。

〜2013.9.19〜

ミャンマー研究所へ。
多くの先生方が出迎えてくれました。

ここは医療機関の中心となる役割をもつ研究所でしたが、その役割を果たすためにはまだ時間が掛かりそうでした。

機械はネピドーから全て持ってくるそうです。


これから様々な研究が始動していく所ですので、
私も実験技術などアウトプットして貢献していきたいと思います。


7日目

検体輸送のためにドライアイスを購入した後、
サンプルを回収を行い、日本へ帰国。


今回のミャンマー渡航でお世話になりました多くの先生方、ヤデナ先生、ありがとうございました。私にとっては、激動の1週間になりました。

自分が学ばなければならないことが多く露呈した渡航でもありました。
これからも修行が必要です。